以前、「厚生年金夫に扶養されてる妻は国民年金加入者です」の記事の中で
第1号被保険者~第3号被保険者についてのお話をしました。
今回はタイトルの通り、会社員の妻と自営業者の妻との間で起きている
年金格差についてお話したいと思うのですが、本題に入る前に軽く復習を
しておきましょう。
■会社員の妻=第3号被保険者(自身で年金保険料を納めなくて良い)
■自営業者の妻=第1号被保険者(自身で年金保険料を納める義務アリ)
以上のようになりますね。
分かりやすく解説しますと…
25歳から専業主婦をしている2人の女性がいます。Aさんの夫は会社員。Bさんの
夫は自営業者。2人は25歳から60歳までの35年間、同じように専業主婦でした。
ところが、
Aさんは厚生年金に加入している夫に扶養されているため、35年間自身で保険料
を納めることなくずっと納めたこととみなされ、年金を受給できるのです。
(詳しくは厚生年金夫に扶養されてる妻は国民年金加入者です)
一方自営業者の夫を持つBさんは自身で保険料を納める義務があるため、専業
主婦であっても毎月14100円の保険料を納めなければなりません。
では、同じ専業主婦という立場でありながら、35年間保険料を納めずに済んだ
Aさんと、35年間で計600万円程の保険料を納めたBさんでは、受け取る年金に
差があるのでしょうか…?
答えは…全く同じです!
Aさんは、自営業者の妻であれば納めなければならなかった保険料を納めずに済む
…それだけで十分会社員妻と自営業妻との格差はあると言えますね。
また、会社員の夫は厚生年金と国民年金の両方に加入しているため、老齢厚生年金
と老齢基礎年金の両方が受け取れます。一方自営業の夫は老齢基礎年金のみの受け
取りとなります。夫婦で受給できる年金としても格差が感じられます。
(※老齢基礎年金は25年以上の納付で受給できるが、納付期間が40年に不足する
場合は減額される)
また、自営業者の場合、国民健康保険においても妻の分も考慮された納付額が算出
されますので、社会保険に加入する会社員の妻とはここも大きな差と言えます。
そもそも国民年金と厚生年金とでは制度の違う団体なのだから比べること自体、邪道
ではないかという声も多々あります。確かにそれも一理あります。
ただ、同じ”専業主婦”という生き方をしてきた女性の間で老後の暮らしに大きな差が
生じることについては、特に自営業者の妻側は認識しておくべきだと思うのです。
では、自営業者の妻はそんなに恵まれないのかと言いたくなりますが、そんなことは
ありません。自営業者の妻には青色専従者という制度があること、定年という概念が
ないため夫が生涯現役で働けること、状況が許し採算が合えば法人化をし、社会保険
に加入する方法もあること…等々、会社員の立場からすれば羨ましいと思われる方法
を利用しない手はありません。ただ、いずれの方法も儲かっていることが基本です!
儲かっていなければ、資金繰りが厳しい上に国民年金や健康保険料の支払いが重く
のしかかり、夫も妻も老後の不安は募るばかりです。
自営業者の方は将来に備えた自助努力が一層必要になります。
商売繁盛し続けるための企業努力に加え、万が一のための備えが必要不可欠でしょう。
もっと詳しく:妻の年金の不思議!夫が加入する年金で妻の年金額が変わる
今回お話するのは、
「国民年金を自分で支払っていたが、年の途中で厚生年金または第3号になった。
国民年金は前納報奨金制度があることからまとめて先の分を支払っていた。
控除証明書は払い込んだ金額での証明が記載されている。
しかし、払い過ぎの分は還付される予定だし、どうしたらいい?」
ということについてです。
控除証明書が発行されるのは10月~11月なので、発行後に第1号から他へ移った
という方は多いと思います。証明書と事実が異なるので、このような場合は
「ご自分で確定申告してください」
ということになります。
まず、なぜこのような事態になってしまうかというと、社会保険庁が第1号から
他へ移ったことの認定の処理にかかる時間は1ヶ月。1ヶ月経ち、認定処理が
終わっていれば、控除証明書の再発行がしてもらえます。
(黙っていれば送られてくる物ではありません。ご自分で請求し、送ってもらう
なり、取りに行くなりしなければなりません。)
ただ、年末調整の書類提出期日までに認定処理が完了しないだろうという場合、
認定処理完了を待って、自分で確定申告というパターンに流れてしまいますね。
ところが、発行済の控除証明書を元に年末調整ができるのです!
まず、会社に年末調整してもらう会社員の場合。
年末調整担当の方に、払い過ぎの分が還付されるが、その金額が分かれば証明書
から還付分を引いて年末調整してもらえるかどうか確認しましょう。
OKであれば社会保険庁へ連絡し、基礎年金番号を告げて還付分の計算をしてもらい
ましょう。その金額を年末調整担当の方に報告し、年末調整してもらいましょう。
ここまでの作業はあくまで自分で行うことです。
事実と異なる証明書を提出し、「あとはお願い!」なんてしないこと。
「会社ではできないから、自分で確定申告ね♪」と言われてハイ、終わりですよ!
次に、そのような社員がいるという年末調整担当者の場合。
前述の通り、控除証明書から還付分を引いた金額を元に年末調整すれば良いのです。
会計事務所にお願いしているという場合は、そのような形で年末調整をしてもらえる
のかどうか、確認しましょう。OKであれば、中途採用者本人に還付額を確認させ、
それを会計事務所に申告して年末調整をお願いしましょう。
還付分を考慮して計算すれば良いだけの話であり、それをすることによる証明書等
はいりません。
意外に簡単でしょ。
年末調整の時期になりました。
年末調整と聞いて気になることの一つに配偶者控除と配偶者特別控除
のことがあると思います。
この違いって何?私は、うちの妻はどっち?そもそも対象者なの?
という方、この制度についてざっくり学習しましょう。
まず、配偶者控除。
配偶者の年収が103万円未満の場合、適用されます。
一律38万円の適用となります。
次に、配偶者特別控除。
配偶者の年収が103万円以上141万円未満の場合、適用されます。
年収の額に応じ、段階的な金額の適用となります。
ただし、控除を受ける人(ご主人)の合計所得金額が1000万円以下
という条件付きです。
こちらに国税庁による配偶者特別控除の控除額表があります。
控除を受けるための要件なども併せてご覧になってみてください。
こちらの表はあちこちのサイトでご覧になれると思いますが、そもそも
配偶者の所得の算出方法が分からない!という方のために…
~配偶者の合計所得額の出し方~
配偶者の給与総額から65万円を引きます。そこで出た金額を上記の
表に照らし合わせてみてください。控除額が出ました!
この65万円とは給与収入から差し引くことのできる給与所得控除分です。
パートで141万円未満の方は皆、65万円の給与所得控除が適用されます。
平成15年度までは配偶者控除と配偶者特別控除の二重適用ができま
した。つまり、年収103万円未満の配偶者の場合、最大76万円の控除が
認められていたのです。
「103万の壁」とよく言いますが、ここでもその理由がお分かり頂けた
と思います。賢く稼ぎ、家計をしっかり守りましょう!
ねんきん特別便の発送が終盤に差し掛かってきました。
こちらの記録を確認した時に、多くの人が抱える疑問の一つとして
「第3号被保険者は厚生年金に加入してるのと違うの?」
ということがあります。
そもそも、第3号被保険者って?という人のために…
年金加入者は3種類の中で、皆、必ずどれかに属しています。
■第1号被保険者…自営業者、フリーター、無職の人等
■第2号被保険者…会社員、公務員で厚生年金加入者
■第3号被保険者…第2号被保険者の配偶者
つまり、第3号被保険者とは会社員や公務員の夫に扶養されている妻のこと
ですが(例外で妻に扶養されている夫の場合もありますがここでは妻とします)、
厚生年金である夫の扶養に入っていたのに、その期間が「国民年金」として
記録されているのはおかしい、と思う方がとても多いそうですが、この場合、
「国民年金」で間違いありません。
厚生年金加入者に扶養されている配偶者は「国民年金の第3号被保険者」と
いって、国民年金に加入しています。夫の給料から妻の分の厚生年金を引かれて
いるわけではないので、厚生年金に加入していることにはなりません。
第3号は、自分で国民年金保険料を納める義務はなく、将来年金受給者となった
時に、国民年金保険料を納めたこととして相応の年金を受給することができます。
では、その資金はどこから?
第3号への支給分は厚生年金制度全体から拠出しています。
つまり、妻を扶養する夫だけではなく、単身者や扶養に属さない共働き世帯、厚生
年金加入企業も含め、厚生年金加入者全体で第3号を支えているということです。
少々余談になりましたが、厚生年金夫に扶養されている妻は国民年金加入という
ことで、間違いありません。
12月17日、社会保険庁が年金受給者と加入者全員へ過去の年金納付記録を
知らせる「ねんきん特別便」の発送を始めました。年金の記録が正しいかを
自分で確認してもらうためのものです。
「まだ来ていない」という方、心配しないで待っていてください。
特別便の発送時期予定は以下のようになっています。
来年3月までに発送:宙に浮いた5000万件の年金記録と関係がありそうな人
4~5月に発送:年金受給者
6~10月に発送:保険料を払っている年金加入者
いつになっても手元に届かない場合は、社保庁の管理している住所と現住所が
違っていることが考えられますので、そのような時は社会保険事務所に問い合わ
せてみましょう。
国民年金の場合は加入時の住所や期間を、厚生年金の場合は会社名と所在地、
勤務期間を、”届いた記録”と”自分の記憶”とで照らし合わせる必要があります。
記録漏れなどに注意が必要な人は…
・結婚前に働いていて姓が変わった女性
・特別な読み方をする姓の人
・転職経験のある人(年金手帳を転職先に提出していない場合は要注意)
以上の条件に当てはまらない人でも、この機会にしっかり確認しておきましょう。
間違いがない場合でも、はがきの「訂正がない」に丸をつけて返送することに
なっています。
社会保険庁のずさんな管理のせいで、私たちが面倒な思いをしなければならない!
と腹立たしい方がたくさんいらっしゃると思います。特別便発送にもかなりの資金が
使われていますしね。
ただ、自分の記録は大丈夫だろうかと不安に思っていても社会保険事務所に確認
に出向くまでの気力がない方、時間がない方は多いと思います。社会保険事務所は
相変わらず年金確認の行列が絶えませんが、その行列の何百倍、いや何千倍もの
国民は行動を起こしていないだけで不安を抱えているのです。その気持ちを汲んで
いただいた上での特別便かどうかは別として、私たちにとっては大変ありがたく、
一歩進んだ行動であることは間違いありません。
また特別便をめぐって様々な論争が繰り広げられると思いますが、正しい年金を
受給するために、今、私たちにできること、それは特別便の指示に従い、記憶をたどり、
漏れなく記入し、きちんとはがきを返送することです。
それをした上でまだ不安が拭えない事態があれば話は別ですが、この機会にそれを
することなく、あれこれ不安を語るのはちょっと違うのでは?
ねんきん特別便、放っておいたらいけませんよ。
社会保険庁HP 「ねんきん特別便」をお送りします
前回に引き続き、年末調整のお話です。
平成19年は税法の改正により、いくつかの注意が必要です。
1.定率減税の廃止
…平成11年から実施されていた定率減税。所得税や住民税を一定の
割合で安くしてくれる制度で、所得税が20%、住民税が15%下がる
制度でした。しかし、2006年には減税率が半分になり、今年はとう
とう廃止となってしまいました。
2.所得税の税率改正
…税金の税源移譲があり、所得税が下がり、住民税が上がりました。
所得税の税率が変わっているのため、注意が必要です。
3.地震保険料控除の新設
…最高5万円が控除されます。
年末調整の還付金を楽しみにしていらっしゃる方も多いと思います。
例年よりも還付金が少なく驚かれる方も多いのではないでしょうか?
お買い物計画は控えめに。
税源移譲の際は、住民税と所得税のバランスが変わっただけで、出て行く
お金は変わらない、と国からの説明を受けました。果たして本当にそうだった
のでしょうか?結論から言ってしまえば、所得の高い方は所得税が増えて
います(695万円以上の方)。そして定率減税の廃止。
言うまでもなく、”増税“です。
この増税は何のためなのでしょう?
その答えは、「年金財源に充てる」です。
今年1年、”社会保険庁問題”、”政治とカネ問題”が年間を通して大騒ぎでした。
増税…複雑な心境にならずにはいられません。。。
国税庁HP 平成19年分年末調整のしかた













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